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更新日:2025 / 08 / 05
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市川 博昭氏 インタビュー

はじめに、市川先生の事務所の強みや力を入れている分野についてお話しいただけますか。

『社会保険労務士法人 人事サポートセンター』では、社会保険労務士としてお客様の煩雑な手続きをサポートするアウトソーサーとしての業務対応はもちろんですが、それに加え、昨今では時代背景が大きく変容し、賃金制度や人事制度の改善を求められる企業様が多いので、その辺りの制度設計に関するコンサルティングも行っています。また、人事・労務関連で一番リスクが高いところは“人が辞める場面”です。

当法人では、そのようなトラブルが発生してしまった場合における従業員の方との個別折衝や、そのトラブルを事前に予防するための規程作成など、しっかりとご対応させていただいています。

メディアでも働き方に対する意識改革が大きく取り上げられていますね。

やはり定められた労働時間の中で、“本当にその時間に求められる成果を上げているのか”というのは、どの業種でも非常に難しい問題でして、労働時間の管理はきちんとしなければならない上で、それに対して金額・報酬がいくらで妥当なのか、その辺りの生産性・効率性について非常に頭を悩ませている企業様も多く、色々とご相談をいただくことが多いですね。

特にご相談が多い“業種”などはございますか。

いえ、特に当法人としても業種特化しているわけではないので、ご相談いただく企業様の業種は、製造業様から小売業様、サービス業様等々、幅広くお声掛けをいただいています。

ただ、たまたまではありますが、ここ最近で言えば、医療関係の企業様のご相談が増えていますね。やはり労働時間管理の中でも難しいところとして、クリニックや病院関係における夜勤などの取り扱いですね。「どういった管理をすれば良いのか教えて欲しい」というご相談を よくいただきます。もちろん、夜勤があるのは医療関係の企業様だけではないですし、「そもそも労務管理とは何をすればよいのか」から始められる企業様もいらっしゃいますので、まずは当法人までお気軽にご相談いただければと思います。

先生ご自身の経歴についてお話しいただけますか。

ホームページの経歴にも記載しておりますが、大学卒業後に金融機関で8年ほど勤務し、その後、総合商社に転職しました。商社では総務部に配属となり、そこで人事労務関係の業務を行う中で、社会保険労務士という仕事を知りました。当時は開業や独立などは考えておらず、「業務における法的な裏付けを知りたい」というのが勉強のきっかけでした。

例えば、給与計算をするにしても、人事労務の管理をするにしても、その根拠を知らなければ、正しいのか正しくないのかも分かりませんので、根幹を学びたいという思いですね。ですので、最初は社労士としての将来を想い描いていた訳ではないのですが、たまたま運がよかったと言いますか、いろいろとクライアント様にも恵まれ、講師業等をやっていくうちに、ご紹介からまた別の企業様をご紹介いただくなどの機会も増え、今日に至るという形ですね。

お仕事をされるにあたって理念や信念などはございますか。

我々社会保険労務士は、基本的には“サービス業”に近いと考えています。携わる仕事は法に則ったものですが、杓子定規に「法律でこうだから、ああだから」と伝えるのは公務員の仕事であって、なるべくお客様のニーズに添った形で「まずはここから取り組みましょう」「ここは将来的な宿題ですね」と、お客様と二人三脚で進めて行くことが、社労士に求められる仕事であると思います。これからもそういったところを突き詰めてサービスをご提供していきたいと考えています。

次に、事務所の体制についてご紹介いただけますか。

現在、私を含め11名の職員がいまして、今後も増員を進めていく予定です。当法人では1社1担当制ではなく、必ず2名体制でサポートさせていただきます。お客様にご満足いただくにあたり、お問い合わせに対する“レスポンススピード”は非常に大切な要素であると考えています。新規のお客様より「顧問の契約変更を検討している」ということで、弊団にご相談をいただくケースもあるのですが、詳細をお聞きすると、大抵が「連絡が取れない」「返事が遅い」といったご不満を抱かれています。当法人ではそのような事態が生じぬよう、万全のサポート体制を構築しております。

北海道札幌市にも支社を開設されていらっしゃるのですね。

ええ、過去に勤めていた金融機関が北海道に本社のある銀行でしたので、北海道出身のお客様とのお付き合いが非常に多かったので、札幌にも支社を作ろうと考えました。そこで、札幌支社はバックオフィスのBPOセンターとしての機能に特化させ、人事労務に限らず法務・税務等の業務をトータルでサポートできるよう体制を整えております。

今後は、東京事務所をアンテナショップ的な役割として、お越しいただいたお客様のおもてなしや、密にお打ち合わせいただけるような場所として活用し、札幌支社はアウトソース業務を集約させ、より効率的な業務処理を行えるように構築していくことを考えております。

しっかりとした業務対応の体制が整えられているというのは、お客様にとってもありがたいことですね。

その他にも、当法人の強みであるのが『NTSコンサルティンググループ』として税理士法人や弁護士法人、司法書士法人等とも協業関係にあるということです。もし、お客様から社労士業務の専門外のご相談をいただいた場合でも、グループの理念である“「つながるすべてに『ありがとう』を」”という理念のもとに、一体となってワンストップのソリューションをご提供させていただく事が可能です。「グループの士業を紹介できます」という対応の事務所は他にもあるかもしれませんが、「組織としてご対応できます」という社労士事務所はあまりないと思います。

これからの時代に「社労士に求められるもの」についてのお考えをお聞かせいただいても宜しいですか。

やはり手続き業務については、税務分野あるいは人事分野もひっくるめて、どんどんAIが導入され、複雑な手続きが簡素化されていくようになります。その中で我々社労士に何が求められてくるかというと、生身の「人」に関する分野だと考えています。

つまり、「従業員の方に対しての対応をどのようにするのか、評価はどうするのか、どうすれば企業は成長していくのか」というような経営者様が常に抱えている、人に関するお悩みの相談相手としての経験を積んでいくことが大切であると思います。AIと違い、私たちには感情がありますので、ゼロか100かでは割り切れないことが沢山あります。だからこそ、社労士はお客様と対等な関係性を築き、信頼されるパートナーとしての有り方が重要になってくると思います。

ありがとうございました。それでは最後に休日の過ごし方についてお伺いします。

体を動かすのが好きなので、基本的にはテニスをしたりとかゴルフをしたりとか、そういったことで体を動かすようにしていますね。

インタビューを受けた社会保険労務士

市川 博昭

東京都

社会保険労務士法人人事サポートセンター
私たち社会保険労務士法人人事サポートセンターは、25年以上の業歴と経験のもと、労働・社会保険の事務手続をはじめ給与計算業務から総合的な人事労務コンサルティングまで幅広いサービスを提供しております。

 各企業さまの業種は幅広く、高度な専門知識を持つ各種専門家とも緊密な連携し、厳しいセキュリティ体制を備えておりますので、お客さまからのあらゆる相談に迅速に対応できるトータルサポート体制を整えております。

 昨今、人事や労務にまつわる問題は複雑化し、企業と従業員との信頼関係を良好に保持し続けることが困難な時代になりつつあります。事実、この種の問題が持つデリケートさゆえ、誰に相談したら良いかがわからず悩んでいらっしゃる経営者の方も多くなりました 一方で誰もがネットで労働関連の情報にアクセスできるようになり、法律の知識や各種手続きの方法等が簡単に把握できるようになりました。

 しかし、こうした所与の条件が複雑に絡みあう時代だからこそ、逆に豊富な経験と知見を有するプロフェッショナル集団でなければ解決できない問題が増加傾向にあることは厳然たる事実です。

 私たちは、プロフェッショナル集団です。お客さまのビジネスパートナーとして、正確・迅速・丁寧に諸問題にあたることはもとより、いつでも気軽に相談して頂ける相手たらんと日々研鑽を積んでおります。
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