
松原 伊智郎氏 インタビュー
ミカタグループについて教えてください。
2023年11月にミカタコンサルティング株式会社、ミカタ税理士法人を中心としたミカタグループと統合し、ミカタグループの豊明支店として新たにスタートしました。“地域に貢献されている幅広い業界・分野のお客様のお役に立ちたい”という原点ともいうべき思いに立ち返り、改めてサービスの拡充や将来の事業展開について熟慮した結果、ご縁のあるミカタグループと統合することを決意した次第です。
ミカタグループは、国内に全18拠点を展開し、社会保険労務士を含む総勢500名近くの職員が在籍しています。高度化・複雑化・多様化するお客様のご要望にお応えし、オーナー社長の“経営と、人生の、味方になる。”というVISIONの元、サービス品質の向上を目指し、日々研鑽に努めています。
ミカタ社会保険労務士法人豊明支店は、どのような事務所でしょうか。
解雇問題などの労使間のトラブル解決や、労働条件変更の具体的な手法、労働契約の締結における契約書類の作成サポートなど、労働法務に関するアドバイザリー業務、個別労働紛争が発生した場合の問題解決サポートなど、人事労務管理上のトラブルから会社を守るお手伝いを専門に行っております。具体的には、残業対策コンサルティングとしての戦略的就業規則の作成や賃金改定、労働基準監督署による是正勧告への対応、IPO(株式上場)支援として準備開始段階からの労務監査(法的なチェックと具体的な改善方法の提案・指導)などが挙げられます。
その他、社会保険・労働保険の手続きや給与計算業務等の基本的な事務代行業務にもプロのノウハウを持って対応しています。現在は基本的な手続き業務もお受けしておりますが、今後、この分野のニーズは少なくなっていくことが予想されますので、企業の労働法務に関する身近な相談窓口として、「労働法務顧問」としてのアドバイザリー業務に重点を置いていきたい、それが当事務所の考えです。個別労働紛争など労働法務に関しては、今までは弁護士さんに相談をしていた分野ですが、的確な返答ができるのはやはり社労士です。労働法に関する専門知識を持つ我々が会社を労使紛争から守り、労働基準監督署の臨検指導等に適切に対処するなど、労働法務分野の頼れるパートナーとしての重責を担い、会社をより良くするためのお手伝いをしていきたいと考えております。
他に事務所の特徴はございますか?
税理士法人・司法書士法人・行政書士法人・弁護士等の各専門家と築き上げた、安心と信頼のネットワークもございますので、どんな事案でもお客様の立場に立って、お客様にとって最善の方法を選択し、迅速に問題解決にあたることができます。また、行政書士の資格を持ったスタッフが複数おり、建設業や産廃業、運送業の許認可申請などの業務を片手間ではなく専門的に扱っているのも強みの一つです。我々にお任せいただければ社労士、行政書士への依頼をワンストップで済ませることができます。
他に、厚生労働省の認可を受け、建設業一人親方の労災保険加入を取り扱う組合「東海愛知建設業一人親方組合」を併設しています。名古屋南部から三河地区にかけては、このような一人親方の労災を扱う組合は少ないものですから、多くのお問い合せをいただいております。
全国社会保険労務士連合会の「社会保険労務士個人情報保護事務所認証(SRPⅡ認証)」を受けるなど、個人情報保護についても徹底しております。個人情報保護の観点からも、安心してご依頼いただける事務所です。
会社への係わり方についての考えをお聞かせください。
日々多忙な経営者の方々は、人事労務管理上の組織作りや、労務管理の健全性、労働基準法などの諸法令への適合性(遵法生)などについては、自社内に精通した専門家が居ない場合には、時として、誤った認識を持たれ、リスクを内包した取り扱いをされている場合があります。そこでの我々の役割は、適切な労務監査の下に法的な部分をきっちり整えるお手伝いをしながらも、“大岡越前の大岡裁き”の必要性についてもアドバイスをするなど、「事務」ではなく「実務」として専門性を活かし、経営のサポートをしていくことです。
私自身も事務所の経営者という立場です。お客様へのご提案に先立って“動くショールーム”としてまずは自らの事務所で実践し、ノウハウとして蓄積したものをお客様に提供して、企業の活性化に役立てればと思います。 我々の仕事は社長さんの「応援業」であり、言わば「安心心融業」です。銀行がお金を融資するように社労士は安心を融資する。困った時に当事務所に連絡をいただき、電話を切った瞬間にお客様がホッとひと安心、任せたからもう大丈夫と思っていただけるよう、プロとして誤りのない解決へと導いていくのが仕事です。
また、お預かりした業務に関しては、お客様ですら驚かれるようなスピードで確実に処理いたしますので、そういった意味では「時間販売業」だと言うこともできます。
ご自身の事務所経営についてのお考えはいかがですか?
「人」が全てであると考えております。仕事の中に人生があるのではなく、人生の中に仕事があるということをスタッフには分かってもらいたいのです。自ら考えて、決めて、己を律して、仕事をして成長して欲しい。お金を稼ぐために仕事をするのではなく、仕事を通して成長することが一番大切だと考え、共に歩んで行きたい。そのような考え方です。
最近多い依頼はどの分野でしょうか?
解雇、賃金未払い等の問題や、残業対策、労働基準監督署の是正勧告への対応に関する相談が多く寄せられています。当事務所は、労働法務の分野において複数の弁護士事務所のアドバイザリーとして業務提携をしており、労働法務に関する事件については具体的な実務面でのサポ−トもしているのですが、そちらに寄せられる案件も含めて、会社側が訴えられた場合に素早く対応できるよう事前対策を取りましょうということで、就業規則の見直し等の業務にも積極的に携わっています。
労働時間の長いIT業界やゲームソフト開発会社においては、特に前述のトラブルが多く見受けられますが、適正な労務監査の下にその会社にとって最適な残業対策や社内整理を行い、会社を守る人事労務管理の方法を提案しております。
座右の銘・好きな言葉はございますか?
少し長いのですが「世に出た人は、たゆまぬ努力の積み重ねを、運が良かったのだと感謝を忘れない。怠け者は何もせず愚痴ばかりこぼす。汝自身が運命の主人公である」という言葉です。作者は覚えていないのですが、以前読んだ書物にあった一節でいつも心にある言葉です。
今後の事務所についての考えをお聞かせください。
人生は一度しかありません。その中でのお客様との出会いは、多くの方に助けていただいてできたありがたい縁です。その縁を大切にしていくことが重要です。今の約500社のお客様を大切にし、スタッフの成長を見守りたい。そのための環境を整え、やりたいことができる職場にしたい。そして、それぞれのスタッフが専門性を高め、お取引先の企業様のために全力で活躍できる事務所にすることが私の役目です。
当事務所は「必要なときに必要なサービスが受けられる」事務所ですので、「お金を払って相談するような問題が毎月発生する訳でもないし、社労士に頼むほどの内容でもない」と思われる場合でも気軽にご相談いただければと思います。