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人事・労務
更新日:2026 / 09 / 08
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マタハラ・パタハラとは?定義・具体例と企業ができる対策を解説

妊娠・出産や育児をめぐるハラスメントを、マタニティハラスメント(以下、マタハラ)・パタニティハラスメント(以下、パタハラ)と呼びます。

厚生労働省の令和5年度の調査では、過去5年間に就業中に妊娠・出産した女性労働者の26.1%、勤務先で育児に関わる制度を利用しようとした男性労働者の24.1%が、ハラスメントを受けたと回答しています。

「一人が抜けると業務が回らない」という悩みを抱える企業もあるでしょう。ただ、その負担感から制度の利用をあきらめさせたり、本人を繰り返し責めたりすると、マタハラ・パタハラに該当する可能性があります。

本記事では、マタハラとパタハラの定義や具体例、どこからがハラスメントに当たるのか、なぜ起きるのか、そして企業ができる対策までを、人事労務の視点から整理します。自社の制度の運用状況や職場環境を見直す際にお役立てください。

参考:厚生労働省|職場のハラスメントに関する実態調査について

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マタハラ・パタハラとは?

マタハラ・パタハラは、法律上の正式名称ではありません。

厚生労働省では、これらを「職場における妊娠・出産等、育児・介護休業等に関するハラスメント」として整理しています。

具体的には、妊娠・出産したことや、育児休業などの制度の申出・利用に関する上司や同僚の言動によって、労働者の就業環境が害されることを指します。

妊娠・出産等に関するハラスメントについては男女雇用機会均等法、育児休業等に関するハラスメントについては育児・介護休業法により、企業に防止措置が義務づけられています。

マタハラ・パタハラの主な違いは、対象となる労働者とその理由です。

【マタハラ・パタハラの主な違い】

マタハラ パタハラ
主な対象 妊娠・出産した女性労働者、育児休業等を申出・利用する女性労働者 育児休業等を申出・利用する男性労働者
理由になるもの 妊娠・出産等、産前・産後休業や育児休業など制度の申出・利用 育児休業など、育児のための制度の申出・利用
厚生労働省での分類 「制度等の利用への嫌がらせ型」「状態への嫌がらせ型」 「制度等の利用への嫌がらせ型」
根拠となる法律 男女雇用機会均等法、育児・介護休業法 育児・介護休業法

厚生労働省での分類(それぞれの型)の詳細は、以下のとおりです。

制度等の利用への嫌がらせ型

男女雇用機会均等法や育児・介護休業法が対象とする制度・措置の利用に関する言動によって、就業環境が害されるものを指します。

対象となる制度・措置は、産前休業や育児休業、子の看護等休暇、短時間勤務制度などです。

厚生労働省では、「制度等の利用への嫌がらせ型」を以下の3つに分けています。

  1. 解雇その他不利益な取扱いを示唆するもの
    制度の利用を相談・申出したことや、実際に利用したことを理由に、上司が解雇や降格などの不利益な取扱いをほのめかすものです。
  2. 制度等の利用の請求等又は制度等の利用を阻害するもの
    制度の利用を申し出ないように迫ったり、申出を取り下げるよう求めたり、申出や利用を妨げたりするものです。
  3. 制度等を利用したことにより嫌がらせ等をするもの
    実際に制度を利用したことを理由に、嫌がらせなどをするものです。

状態への嫌がらせ型

妊娠・出産したことや、それに伴って業務に従事できなかったことなどに関する言動によって、就業環境が害されるものを指します。この型は、マタハラ特有です。

厚生労働省では、「状態への嫌がらせ型」を以下の2つに分けています。

  1. 解雇その他不利益な取扱いを示唆するもの
    妊娠・出産したことなどを理由に、上司が解雇や降格などの不利益な取扱いをほのめかすものです。
  2. 妊娠等したことにより嫌がらせ等をするもの
    妊娠・出産したことや、それに伴う体調の変化によって働けなかったことなどを理由に、嫌がらせをするものです。

参考:厚生労働省|あかるい職場応援団|妊娠・出産、育児・介護休業等に関するハラスメントとは

「逆マタハラ」は法律上の正式な分類ではない

「逆マタハラ」とは、妊娠・出産や育児を理由に、自分の希望を一方的に通そうとしたり、周囲の労働者に過度な負担を求めたりする言動を指して使われることがあります。

ただし、「逆マタハラ」は法律上定義されたハラスメントではありません。とはいえ、周囲の労働者が保護されないわけではなく、制度を利用する労働者からの言動であっても、パワハラの3つの要素を満たせばパワハラに該当します。

妊娠・出産や育児が関係しているからといって、すぐにマタハラや逆マタハラと判断せず、実際の言動や業務の状況を見ながら考えることが大切です。

なお、家族の介護や介護休業などをめぐるハラスメントは、ケアハラスメント(ケアハラ)と呼ばれます。介護に関する内容は、以下の別の記事をご覧ください。

関連記事:ケアハラ記事

ここからは、マタハラ・パタハラの具体的な言動を見ていきます。

マタハラの具体例

まずは、マタハラに当たる具体的な言動を見ていきます。

制度等の利用を妨げる・責める

産前産後休業や育児休業、短時間勤務などの制度利用を妨げたり、利用したことを責めたりする言動には、以下のようなものがあります。

  • 産休や育休を申し出たら、上司から「そんなに休むなら辞めてもらう」と言われた
  • 時短勤務を始めたところ、同僚から「まわりに迷惑がかかる」と繰り返し責められた
  • 育児休業を上司に相談したら、「今は忙しいから申請しないでほしい」と言われた

これらの言動は、本人に直接向けられたものが対象です。その言動によって、一般的な労働者でも制度の利用をあきらめざるを得ないような状況になる場合は、ハラスメントに該当します。

なお、同じ言動でも、行為者が上司か同僚かによって「1回で該当するか」が変わります。

類型と行為者別の該当要件は以下のとおりです。

【制度等の利用への嫌がらせ型|行為者別の該当要件】

類型 上司 同僚
①解雇その他不利益な取扱いを示唆する 1回で該当 行為者になり得ない
②制度等の利用の請求・利用を阻害 1回で該当 繰り返し又は継続的
③制度等を利用したことによる嫌がらせ 繰り返し又は継続的 繰り返し又は継続的

※本人が意に反する旨を伝えたにもかかわらず言動が続く場合は、繰り返し・継続的でなくても、ハラスメントに該当することがあります。

妊娠・出産という状態を責める

妊娠・出産したことや、それに伴って働けなかったことなどを理由に、本人を責めるような言動には、以下のようなものがあります。

  • 妊娠を報告したら、上司から「他の人を雇うので早めに辞めてもらうしかない」と言われた
  • 「妊娠するなら忙しい時期を避けるべきだった」と繰り返し言われた
  • 「妊婦はいつ休むかわからないから仕事は任せられない」と繰り返し言われ、仕事をさせてもらえなくなった

また、状態への嫌がらせは言葉だけとは限りません。必要な仕事の情報を与えない、これまで参加していた会議から外すといった行為が繰り返し・継続的に行われる場合も対象です。

パタハラの具体例


ここでは、パタハラに当たるケースを、「育休の取得を妨げるケース」と「取得後に嫌がらせを受けるケース」に分けて見ていきます。

育休の取得を妨げる・あきらめさせる

育休の申出や相談をした際に、取得を妨げたり、あきらめさせたりする言動には、以下のようなものがあります。

  • 育休を申し出たら、「男が育休なんてありえない」と言われ、取得をあきらめざるを得なくなった
  • 「昇進に響くぞ」「復帰後のポストは保証できない」と、暗に取得を思いとどまらせる
  • 育休を相談したら、「前例がないから申請しないでほしい」と言われた

育休を取ったことを責める・冷遇する

育休を取得したことを理由とする嫌がらせには、以下のようなものがあります。

  • 育休を取得したことについて、「周りに迷惑をかけた」と繰り返し責められた
  • 育休から復帰した後、繰り返し必要な仕事の情報を与えてもらえなくなった
  • 育休を取得したことを理由に、これまで参加していた会議に継続的に参加させてもらえなくなった

なお、育児休業の取得を理由に企業が解雇や降格、不利益な人事評価などを行うことは、ハラスメントとは別に「不利益取扱い」として法律で禁止されています。嫌がらせの言動だけでなく、労働条件や人事上の扱いにも注意が必要です。

どこからがマタハラ・パタハラに当たるのか

企業の担当者にとって判断に迷いやすいのが、「どこまでの声かけや業務調整なら問題ないのか」という点です。

厚生労働省は、こうした判断について、客観的に見て業務上の必要性に基づく言動はハラスメントに当たらないとしています。

ここでは、ハラスメントに当たらないケースと、注意が必要なケースを見ていきます。

業務上の必要性に基づく確認や相談はハラスメントに当たらない

企業は、妊娠・出産した労働者や、育児休業などの制度を利用する労働者に配慮しながら、業務を調整する必要があります。そのために必要な確認や相談であれば、問題ありません。

たとえば、以下のような対応が考えられます。

  • 業務体制を見直すため、育児休業をいつからいつまで取得する予定か確認する
  • 業務状況を踏まえ、妊婦健診の日程を調整できるか本人に相談する
  • 妊娠中の労働者の体調に配慮し、業務分担の見直しや負担の軽い業務への変更を提案する

ただし、制度を利用する時期などの変更を相談する場合は、本人に強要しないことが前提です。

また、妊娠中の労働者がこれまでどおり働くことを希望していても、体調への配慮が必要な場合は、業務の軽減などを提案できます。本人の希望と異なる提案でも、業務上の必要性に基づくものであれば、ハラスメントには該当しません。

なお、ハラスメントに直接該当しなくても、企業が対処すべき言動があります。妊娠・出産や育児休業等に対する否定的な言動は、本人に直接向けられていなくてもハラスメントの発生原因や背景になり得ます。

たとえば、夫婦が同じ企業に勤務している場合に、育児休業を取得する本人ではなくその配偶者へ否定的な言動を行うケースが該当します。本人に言わなければ問題ない、というわけではありません。

一方的に制度利用をあきらめさせるとハラスメントになる

育児休業などの制度利用について相談する際も、本人の意向を無視した一方的な言動には注意が必要です。

「業務が回らないから育休は取らないでほしい」など、本人が制度の利用をあきらめざるを得ないような言動は、ハラスメントに当たります。

制度の利用をめぐる言動では、業務上の必要性に基づく相談なのか、制度の利用をあきらめさせる言動なのかを区別することが大切です。日程などの調整が必要な場合も、一方的に決めるのではなく、理由を説明したうえで本人と相談しましょう。

参考:厚生労働省|事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット

マタハラ・パタハラが起きる原因

マタハラ・パタハラの背景には、個人の価値観だけでなく、制度への理解不足や職場の業務体制が関係していることがあります。

ここでは、主な3つの原因を見ていきます。

妊娠・出産や育児に対する固定的な価値観や思い込みがある

「育児は女性がするもの」「男性が育休を取るのはおかしい」といった固定的な価値観は、マタハラ・パタハラにつながる要因の一つです。

こうした思い込みがあると、女性の妊娠・出産や男性の育児休業に対して、否定的な言動が生まれやすくなります。

本人に悪意がなくても、こうした価値観を相手に押し付けると、制度を利用しにくい雰囲気を生むことがあります。

休業者の業務を補う体制が整っていない

休業者の業務を誰がどのように補うか決まっていない職場では、残った労働者に負担が偏りやすくなります。

とくに、特定の人しか担当できない業務が多かったり、引き継ぎの仕組みがなかったりすると、「休まれると困る」という不満が休業する本人に向かうこともあります。

制度への理解や運用ルールが十分でない

制度そのものへの理解不足も、マタハラ・パタハラにつながる原因です。

管理職や担当者が制度の内容や手続きを十分に理解していなければ、利用を必要以上に制限したり、申出に適切に対応できなかったりするおそれがあります。

さらに、申出方法や相談を受けた際の対応が社内で統一されていなければ、担当者によって対応に差が出ることも考えられます。

ハラスメントを防ぐには、価値観や思い込みへの注意喚起に加え、休業者が出ても業務が回る仕組みや、制度を正しく運用できる体制を整えることが大切です。次章では、企業が行うべき具体的な防止策を見ていきます。

マタハラ・パタハラを放置した場合の企業リスク

マタハラ・パタハラに適切に対応しないと、被害を受けた労働者だけでなく、企業にもさまざまな影響が及びます。

とくに注意したいリスクは、以下の3つです。

労働者の休職や離職につながる

ハラスメントによって安心して働けない状態が続けば、心身に不調が出たり、仕事を続けることが難しくなったりすることがあります。

とくに、妊娠・出産や育児の時期は、仕事との両立について考える場面が増えます。そこで企業から十分な配慮や対応を受けられなければ、経験を積んだ人材を失うことにもなりかねません。

職場環境や企業の信用に影響する

ハラスメントを放置すると、被害を受けた本人だけでなく、周囲の労働者にも「育休を取ったら同じ扱いを受けるのではないか」といった不安が広がる可能性があります。

その結果、制度を利用しにくい職場になったり、労働者同士のコミュニケーションに影響したりすることも考えられます。適切に対応しない姿勢は、労働者からの企業への信頼を損なう要因にもなるため注意が必要です。

法令違反として指導などを受ける可能性がある

マタハラ・パタハラを防止するための措置を講じることは、企業の義務です。

相談窓口を整備していない、相談を受けても必要な対応をしないなど、法律で求められる措置を講じていなければ、行政による助言・指導・勧告などの対象となる可能性があります。

勧告に従わない場合は公表の対象となることもあるため、日頃から相談対応が適切に機能しているか確認しておくことが大切です。

また、妊娠・出産や育児休業等を理由に企業が解雇・降格・減給などを行うことは、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法違反により「不利益取扱い」として禁止されています。

参考:厚生労働省|職場におけるハラスメントの防止のために

企業が講じるべきマタハラ・パタハラ対策

マタハラ・パタハラを防ぐには、「ハラスメントを許さない」という企業方針の周知や相談窓口の整備に加え、制度を利用しやすい職場環境や業務体制を整えることが大切です。

ここでは、マタハラ・パタハラを防ぐうえで、とくに意識したい3つの対策を見ていきます。

制度を使いやすい状態にする

育児・介護休業法では、労働者本人や配偶者の妊娠・出産等の申出があった場合、企業に育児休業制度等の個別周知と取得意向の確認が義務づけられています。

さらに、令和7(2025)年10月からは、仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取と配慮も企業の義務となりました。

意向聴取・配慮のタイミングとしては、以下の2回です。

  1. 本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出たとき
  2. 子が3歳の誕生日の1か月前までの1年間

厚生労働省は、配慮の具体例として、業務量の調整や勤務時間帯・勤務地の変更、制度利用期間の見直しなどを挙げています。ただし、必ず企業が意向どおりに対応することまでは求められていません。

また、同じく令和7(2025)年10月からは、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者について、5つの選択肢の中から2つ以上の措置を講じることも義務づけられました。

対象となる選択肢は、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、養育両立支援休暇、短時間勤務制度です。労働者は、企業が講じた措置の中から1つを選んで利用できます。

あわせて、育休を利用しやすい職場環境づくりも欠かせません。管理職への研修や自社の取得事例の共有などを通じて、「制度はあるが使いにくい」という状況を防ぐことが大切です。

参考:厚生労働省|育児・介護休業法の改正のポイント

「しわ寄せ」を生まない体制をつくる

周囲の労働者に負担が偏るのを防ぐためには、日ごろから業務の属人化を減らし、引き継ぎ方法や業務分担を見直すことが欠かせません。必要に応じて、代替要員の確保や人員配置を検討することも大切です。

なお、業務体制の整備など、ハラスメントが生じる原因や背景となる要因を解消するための対応は、マタハラ・パタハラに関する法律上の措置義務とされています。方針の周知や相談窓口の整備と同様に、企業に求められる重要な措置です。

また、男性労働者の育児休業取得に向けた雇用環境や業務体制の整備を支援する「両立支援等助成金(出生時両立支援コース)」もあります。利用できる企業や支給要件については、以下の記事をご覧ください。

関連記事:出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)とは?支給要件や申請手続きを徹底解説|両立支援等助成金

休業前から復帰後まで継続して支援する

育児休業などを利用する労働者への支援は、休業の申出を受けたときだけで終わりではありません。

休業前には、本人の意向を確認しながら、休業期間や引き継ぎについて整理します。復帰後も、短時間勤務などの制度利用や業務量について必要に応じて確認し、仕事と育児を両立できるよう調整することが大切です。

なお、方針の周知や相談窓口の整備など、ハラスメント対策全般の体制づくりについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:ハラスメント対策

マタハラ・パタハラが起きたときの対応

マタハラ・パタハラの相談を受けた場合、企業は事実関係を迅速かつ正確に確認する必要があります。被害を受けた労働者と行為者に適切に対応し、再発防止に取り組むとともに、プライバシーにも配慮しながら進めることが大切です。

マタハラ・パタハラの相談対応で、とくに確認しておきたいポイントは、以下のとおりです。

不利益取扱いがないかも確認する

マタハラ・パタハラでは、嫌がらせの言動だけでなく、妊娠・出産や育児休業等を理由とした不利益な取扱いが行われていないかも確認します。

たとえば、妊娠・出産や育児休業等を理由に、企業が解雇、減給、降格、不利益な配置転換などを行うことは、ハラスメントとは別に、法律上禁止されている不利益な取扱いに当たります。

相談を受けたときは、言動そのものへの対応だけでなく、人事評価や配置などに不利益な取扱いがなかったかを確認し、必要に応じて是正しましょう。

相談者の状況に配慮して事実確認を進める

相談者が妊娠中であったり、育児休業中や復帰直後であったりする場合もあります。

事実確認を進める際は、相談者の状況を確認しながら、連絡方法や聞き取りの日時などを調整しましょう。また、相談したことや事実確認に協力したことを理由に、不利益な取扱いをすることは禁止されています。

必要な事実確認を行いつつ、相談者に過度な負担をかけないよう進めることが大切です。

行為者に対応し、職場の体制を見直す

ハラスメントの事実が確認できた場合は、就業規則などに基づき、行為者へ適切な措置を講じます。さらに、同じ問題を繰り返さないための再発防止も必要です。

制度への理解不足が背景にあれば研修や周知を行い、休業者の業務が周囲に偏っていたのであれば、業務分担や引き継ぎの方法を見直しましょう。

相談から解決までの基本的な流れは、ほかのハラスメントと共通します。具体的な対応方法は、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

関連記事:ハラスメント対応フロー

マタハラ・パタハラ対策に迷ったら社労士に相談を

マタハラ・パタハラ対策には、法律や社内制度、職場の業務体制などが関わるため、自社だけでは判断に迷う場面もあります。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 相談を受けたものの、ハラスメントに当たるのか判断できない
  • 就業規則や育児・介護休業規程が、最新の法令に対応しているかわからない
  • 育児休業を利用する労働者と周囲の労働者の負担を、どのように調整すればよいか迷う

社労士には、就業規則や規程の整備、相談体制づくり、法改正への対応、活用できる助成金などについて相談できます。

専門家と一緒に自社の課題を整理することで、担当者が一人で判断を抱え込まず、法令に沿った対応を進めやすくなります。制度を必要とする労働者が利用しやすく、周囲の労働者にも過度な負担がかからない職場づくりにつなげられるでしょう。

まとめ|マタハラ・パタハラを防ぎ、制度を利用しやすい職場をつくろう

本記事では、マタハラ・パタハラの定義や具体例、どこからがハラスメントに当たるのか、なぜ起きるのか、そして企業ができる対策までを解説しました。

マタハラ・パタハラは、妊娠・出産したことや、育児休業などの制度の申出・利用に関する言動によって、労働者の就業環境が害されるハラスメントです。

企業には、ハラスメントを防ぐため、方針の周知や相談体制の整備などの措置が義務づけられています。あわせて、制度を利用しやすい環境や業務体制を整え、制度を利用する労働者だけでなく、周囲の労働者も働きやすい職場を目指すことが大切です。

自社だけで対応に迷う場合は、社労士へ相談し、自社の課題を整理しながら必要な対策を進めていきましょう。

マタハラ・パタハラについて社労士へ相談する

社労士を探す際には、全国7,000以上の事務所(全国の依頼可能な社労士の23%)の社労士が登録する、中小企業福祉事業団の「社労士ナビ」をご活用ください。

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初回相談が無料の社労士も多いため、事務所のスタンスや人柄をしっかり見極めた上で依頼しましょう。

執筆者

中小企業福祉事業団 編集部

 
日本最大級の民間社労士団体として、社労士を介して中小企業を支援する活動を行っています。本サイト「社労士ナビ」は、課題を抱える中小企業が、課題を解決できる社労士を探して、巡り合えるように構築しました。「社労士ナビ」が中小企業の人事・労務課題を解決する一助になれば幸いです。

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